2020年11月

2020年11月30日

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 他人よりなんかちょっといいことしている自分になりたいと思うこと。比較して、少し優越したいとか。そういうモチベーションでは何をしても楽しくないという。
 あんまりお金稼げてないとか、地位も名誉も足りないとか、よい趣味がない(ダサすぎる)とか、だからちょっと上に行けるようにがんばる。
 それほど悪いことのようにも思わないが、だめなのかな?インスタをチェックして高級レストランでしょっちゅう食事してるらしき友達に嫉妬するとか?わからないな。そんな気持ちになったことがないかな?いや見てると食べたいようなものが出てくることもあるよ、確かに。ただ本当に行きたいところは、行くよね。
 ここ数年はロンドン観光をしたくて、ずっとチャンスを狙っていた。今年の夏ついに実現目前まできていて、ホテルだってほぼ決めて1月頃は気が早いけど予約しようかななんて思ってたのに、コロナだしね。


 大学院に通ってた頃は、地位と名誉を追い求めていたときということになるのかな?大学の教員はそんなに高給取りとはいえないから、地位と名誉だよね。でも純粋に地位と名誉のためだけに勉強してる人は少ないだろう。それだけでは勉強が続かない。やっぱり興味がないと。
 私は結局、博士論文を完成させられず、それは大きな挫折だったし人生設計が狂って大変な目に遭ったけど、他人と比べるというか、家族や友達とこれまで通りに過ごしたいし、そうなると落ち込んでばかりはいられないし、他人の目を気にするというか、他人だけではなく、身近で心配してくれる家族の目もそうなんだけれど、そういうのを気にしてたらあんまり荒んだりとかもできないし、他人の生き方と比べて、できたらそれほどかっこ悪くなく生きていこうとするのは、大事なことなんじゃないのかな。
 となると私が目指すのは、他人よりちょっと下でいいからまあまあのポジションという辺りで、「他人よりちょっと上を目指す心理」とは違うのかもしれないな。ちょっと「上」にいく必要ある?














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2020年11月29日

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 何の話をしているときだったかな。どうしても思い出せない。ともかくパパが、「ママは『首を切り落としてやる』って脅されたことがある」と言い出した。
 私は全く覚えていなかった。それはスイスへ遊びにいったときのことで、レマン湖の周りをドライブしていて、途中で車を降りて散歩したのだ。
 レマン湖というところはとても美しいのだけれど、湖畔はお金持ちに買われてしまっていて、ほとんど近寄れなくなっているし、大きな屋敷が建っているので、ちらっとでも目にすることさえできない。それでもごく稀に細い道が湖まで通っていて、歩いて湖の岸までたどり着けたのだ。
 パパにいわれて朧気に思い出した記憶では、そこから岸を伝って横に多少進もうとしたのではなかったかな。そうしたら柵の向こうの庭からその土地の所有者らしき人物が現れて、
「それ以上、入ったらおまえの首を切り落としてやる」
という脅しにつながったのだ、多分。なんとなくちょっとだけ映像が思い浮かぶのは、そういう場面だ。
 夢みたいにきれいな湖だから、夢の中の出来事に分類してしまったのかなあ。
 そんなこといわれながら、それ以上、足を前に踏み出すような馬鹿はいないわけで、すぐさま撤退した。
 きっとそのときも私は思ったのだろうけれど、大金持ちでレマン湖の住人になって、そしてそんな風に庭の番をして近寄る人間を脅すようになるなんて、なんて不幸な人なのだろうということだ。一生、そうやってそんなことでストレスを溜め込んで、まるっきり庭の奴隷ではないか。そんな庭、ない方がずっと幸せだ。
 本当にすばらしい湖なんだけど、「住む世界が違うんだよ、その汚い足をどけろ」、みたいな雰囲気がずっと湖の続く限り漂っていて、とても居心地がいいとはいえなかった。
 ただそれはスイス側だけのことで、フランス側に入るとがらっと変わって、「超富裕層向け」みたいな感じはなくなる。エヴィアンもあるし、観光地としてもお勧めだ。












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(09:05)

2020年11月28日

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 いたずらばかりするルイに、一度おかしなあだ名を付けたことがある。私としてはおもしろいと思って、何かいたずらするたびに使っていたら、ある日ルイが床に身を投げて泣き出した。突然のことでわけがわからず、どうしたのかと背中をさすって慰めながら話をきくと、違う名前に変えたいと泣きながら訴える。あだ名が嫌だったのだ。
 本当に悪いことをしたと思ったし、心から謝った。もうそんな呼び方はしないといって、実際、二度と使っていない。
 いじめというのは、いつ成立するものか油断もすきもない。私には自分がいじめられたという記憶はないが、それをもって、私をいじめようとした人がいなかったともいえないだろう。もしかしたらそんな人がいたかもしれないが、私は気付かなかった。
 人がいじめられるところは何度か目にしている。自分まで荷担しないようにしようとはしたけれど、助けることまではできなかった。
 小学生のとき一度、私の当時の親友が、クラスで一番の権力者だった女子に無視されるようになったことがある。それを親友から聞かされて私は一瞬で頭にきてしまって、そんならこっちだって無視してやると、私はその権力者とは一切、口を効かなくなった。
 こっちは2人で、相手は5人ぐらいのグループだったから、人数では負けていた。だが、いかんせん権力者の女子には人望がなかった。それまでにグループ内でも、順に無視したりして誰かしらいじめて遊んでいたから、私たちの側に寝返る人間がすぐに増えてしまったのだ。
 3日もすると敵側はリーダーと副リーダーだけになってしまい、リーダーが泣いて謝ってきた。無視しないで、と。いつの間にか私の方がいじめる側に入れ替わっていたのだ。
 私はそもそもそんなことやりたくてやったわけでもなく、まさかそんな簡単にリーダーが投降してくるとは思っておらず、つまらないし後味も悪いし、すぐに仲直りした。それ以来、そういう「目には目を」的な反撃をするのもやめてしまった。二度としていない。
 「いじめられても、いじめるな」という標語をルイのために編み出してみた。いじめられた経験をばねにして大人物になるというのはよく聞くが、いじめる側の方は、ただただ小物感が漂うばかりで嫌になる。
 それだけではなく、できたら、筋肉自慢のルイには、弱くていじめられている子がいたら助けて欲しいと過大な期待を寄せて、実は助ける方法も伝授している。
 誰かが不当に叩かれたりとかしていたら、「やめろおおおー」と大げさにいいながら間に入り、叩いてる方の子に回し蹴りをするというものだ。もちろん蹴りは当ててはいけない。回し蹴りというのは遠心力が働いて、かなりの破壊力なのだ。ルイの足ならなおさらだ。絶対に当ててはならず、できたら回し蹴りをしながら、そのままの勢いで転ぶのがいいと勧めている。
 そうしたらきっと、いじめていた方も何が起きたのかとあっけに取られるし、もしかすると大笑いにも持っていけるかもしれない。
 そういう作戦を立てて、ジャン=クロード・ヴァン・ダムの映画を見せ、華麗な回し蹴りを学ばせている。ルイはまだ上手にはできないが、ちょうどおもしろい感じにはできているようなので、このくらいの完成度なら充分役に立ちそうだ。














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2020年11月27日

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 学校から戻ったルイが、
「ママは、ポーランド人みたいに話すね。僕の友達のポーランド人に似てるよ、フランス語の話し方が」と急に言い出した。
「ママはポーランド人みたいに話すのではなくて、日本人みたいに話すの、日本人だから」
と訂正した。私はルイのようにはフランス語を話せない。
 フランスの小学校に、ルイはスムーズに馴染むことができている。フランス語が問題なく話せるのも大きかっただろう。フランス人だからフランス人のように話す。
 言葉の方は違和感なくとけ込めるのだが、顔つきはハーフらしく東アジア風のところも半分くらい。フランスに来る前はそのことでいじめられはしないかと恐れていた。低学年というとまだ、外見的なことを遠慮なく話題にしがちであるし。
 だが今までのところそういう兆候は全くみられない。もしもいじめられたら、「馬鹿だからそんなことするんだよ」と慰めてあげようと思っていたのだが。
 いじめられる側になるときには、ほぼまともな理由がない。タイミングだけだ。いじめっ子の方が急にそういう気分になる。私が子どもの頃はそうだった。
 いじめられて、それで学校へ行きたくないなら、別に無理に行かなくていいし、転校だってできる。ルイなら、どうせ日本に戻るのだから気にしないようにと励ます。世の中そういうこともあるからと。
 だけど何て言っていいのかわからないのは、ルイがいじめっ子の方になった場合だろう。そうなったら、酷く叱らなければいけないし、どうしてそんなことをしたのか追求もするだろうし、何が悪かったのだろうと自責の念とたたかいながら、お詫びの方法も考えなければいけない。加害者側になってしまったときを想像すると、気持ちが重くなる。
 だからいじめられるのはまあまあ時の運で仕方ないけど、誰かをいじめるようなことだけは絶対にしてはいけないと、これまでルイには何度も言ったような気がする。
 何しろルイは運動が得意で、筋トレも大好きで、もしかすると結構、腕力のある方になるかもしれないし、何もしなくても相手が威圧感を感じてしまう日がこないとも限らない。
 随分、親切にしてくれる友達があるものだと、いつもパンを買いに走ってもらってたら、実はそれはいじめになってたとか、あるかもしれないではないか。
 楽しそうに腕立てしたり腹筋を鍛えるルイを見ながら、そんなことを想像すると気が重くなる・・・・・・いつもではないけれど、もちろん。ルイのことを信じてるし。














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2020年11月26日

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 ここに滞在して1ヶ月半、知り合いもそろそろと増えていっている。ルイは特に。友達の友達とも友達になり、いつも公園で出会う子も仲間になる。最近はメガネをかけた男の子とよく一緒に遊んでいる。2学年上の5年生なのだが、背丈はルイと変わらない上に、多少ぽっちゃり系。スポーツ命のルイとは違って、その子は走るのもあまり早いとはいえない。大勢で鬼ごっこをすると、逃げ遅れて鬼になってばかりいる。まるっきり映画の中のような見たまんまのキャラ。

 ただ実は鬼ごっこは、ルイのように逃げ切ってしまうと、のちのち誰も追いかけてくれなくなる。どうせ追いつけないからと。だからルイよりも、そのメガネの友達の方がずっと楽しんでいるように見える。明るくておしゃべりで、ずっとルイにも話しかけ続けている。

 公園で遊んでいた他の子達がだんだんと家に帰っていって、最後、ルイとその子だけになった。ルイもそろそろ帰らないといけない。親御さんはどこだろう?と私は周りを見回したが、それらしき人物が見当たらない……というか、大人もほとんどいないから、年齢的に合っているのは男性一人のみ。でもきっと違う。すっと背が高くて黒いバスケットシューズもオシャレな感じで。ちょっと若すぎるようにも思うし。だがその人がだんだん遊具に近づいてくる……やはり、その人がお父さんだった。黒縁のメガネだけが、子供との共通点だ。これが、小柄でぽっちゃりキャラの男の子の将来の姿か……そういう設定の映画も結構あるよね、考えたら。












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(07:26)