2012年06月10日

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
55901

写真はピンズマルシェのピンバッジ、ウエスタンブーツ。
アドレスはこちら↓
http://masson.ne.jp?pins=55901











ムーミンの「本」の方を初めて読んだとき、私もご多分に漏れずスナフキンに憧れ、毎日、同じ服を着ようと決めました。大学生のときです。

スナフキンはポリシーを持って同じ格好ばかりしてるんですよ、確か。ま、ムーミンの方はいつも裸で服がないからポリシーの持ち様もないんですが。

ともあれ、おんなじ服ばかりということなら、一番お気に入りの服にしないといけないということで、じっくり選んで決めました。確かデニム生地に革と刺繍で飾り付けしてあるシャツとフリンジのいっぱい付いたオレンジ色のロングスカートです。ウエスタン風のカジュアルですね。

それを着て早速バイト先へ出掛けて行きました。そして、3日目には、もう飽きてしまってどうしても同じ服を着る気になれませんでした。

でもスナフキンになれなかった挫折感は特になく、スナフキンに対する尊敬の念の方がまたたく間に薄れていきました…



大学生や大学院生という、つまり学生は別にシックにする必要もないので、大体毎日カジュアルになります。30才でまだ学生だった私は、相変わらず気楽な服ばかりで過ごしていました。学生だからお金がないというのもあります・・・でも、本当になかったかというとそうでもないんですよね。


ディディエに出会った頃は、私は大阪大学で文化人類学を専攻していて、関西で阪大というと教える仕事を見つけるのには困りません。実際、家庭教師と塾の先生を掛け持ちしていましたし、その上、大学で国際学会の事務のアルバイトもしていて、どれも割がよかったので時間もお金もそれなりにありました。

ただ、大学院生はやっぱり研究のための旅費とか本代とかに使ってしまうので、どっちみち服代はあんまりないんですよ。「文化人類学」という分野で研究を続けるからにはどこかへ旅しないとどうにもならず、「旅費」が特にいつでも大問題なのです。


だからディディエと暮らしながら、フランスについてフランスで研究できるのは、私にはとてもありがたいことでした。衣食住の心配が急激に深刻になるようなことはありませんから。でもディディエの好意ばかりに甘えることはできません。書籍代などもいりますし、日本で貯めたお金が底をついてしまう前に、何か稼ぐ方法を見つけないといけませんでした。


それまで日本では数限りない色々なバイトをしました。

東京の大学に入ってすぐに、広尾のアイスクリーム屋さんでバイトをしたのが、初めての仕事ですね。外人さんのお客さんも多くて、「Strawberry?」とかカタコトでコミュニケーションするのが嬉しかったり。でもその後に家庭教師のアルバイトが決まって、長続きはしませんでしたが・・・大学はお茶の水女子大学で、東京でお茶大生というと勉強を教える働き口には困りませんでしたから。


その他にも短期のアルバイトはたくさんしていて、ウエイトレスやデパートの販売員もしています。そういう環境にも充分慣れていたので、フランスでもどこかのカフェかお店へ働きに出掛けてもよかったんですよね。

結果として、そうはせず、全然別の方法を取ることになりましたけれど。

(00:04)

コメントする

名前
 
  絵文字