2011年07月13日
写真はピンズマルシェのピンバッジ、パリ、満月の夜の黒猫。
アドレスはこちら↓
http://masson.ne.jp?pins=57066
深江浜の空が、牡丹色でした。
牡
丹
色
空
を
見
つ
け
た
夕
立
ち
後
写真と俳句は似ていると、フランスの批評家ロラン・バルトは写真論の中で比較しましたが、
同じ気持ちに発するものだという気はします。
どちらも、ふと目に留まったものを記録するメディアで、
「ふと」というぐらいの時間の長さしか捉えられない。
そしてすぐに失われてしまうことを知っていること。
「いま、ここ」
フランスにいたとき、家の中を走りまわる猫を撮影しようと何度か試みました。
まだ1歳になったかならないぐらいの若い猫で、
カメラを構えて近づくと飛んで逃げて、一度もきちんと撮れませんでした。
出来上がった写真をみて、
「亜矢子は『猫のいない猫の写真』を撮るのが得意だね」とディディエが言いました。
撮影しようとしていたところをディディエは見ているので、
私が何を被写体にしていたかは知っているのです。
でも写真の中に猫は写っていないか、もしくはしっぽだけとか、動く影が隅の方に見えているとか。
そうそう、この間、家に迷い込んできた猫のことを、
ディディエが殺すと言ったので、
一部、物議を醸してしまいましたが、大丈夫ですよ。フランス人の大好きなブラックジョークです。
ディディエは親の代からの猫派ですから。
もしも殺すとしてもその役割は私に押し付けられるはずですし・・・
さすがに蚊にはディディエも強気でどんどん叩いてますが、
ゴキブリになるともう弱気で腰が引けていて、遠くからスプレーをかけるのが精一杯。
遺体の後始末部隊は私ひとりという有様です。
フランスではゴキブリはめったに見ないし、あんな大きいのは見たことがないって。
家でも1年に2、3回ぐらいしか見ないんですが、フランスでは一生に2、3回というのもありうるようです。
それに確かに日本のは堂々としすぎてますよね。
ともあれディディエに猫をやっつけるのは無理ですね。
反対に、やっつけられてしまうでしょう。
(01:30)