2010年09月29日

写真はピンズマルシェのピンバッジ、自転車や親子連れ。
アドレスはこちら↓
http://pinsmarche.com?pins=30839
先週、ディディエと二人で、人気のない静かな住宅街の中を自転車で走っていたら、
ずっと先の遠くの車道の真ん中に、大きな動物が蠢いています。
どこかの家から逃げ出した大型犬かもしれないと恐ろしく、自転車のスピードを緩めて、そろそろと様子を伺いながら近づきました。
よく見てみると犬にしては足が短く、横から見た姿では鼻が長く・・・犬ではなくて獏!あの夢を食べる獏だ!!

と思ったのですが、兵庫県神戸市東灘区に野生の獏などいるはずがありません。
いるとしたら、イノシシです。
でもイノシシというと、バサバサとした毛に覆われた動物のイメージがあるでしょう。

でもこのときのイノシシは毛がなくて、大人なのに牙もなく、やっぱりどっちかというと獏みたいでした。
ともあれいずれにしても、イノシシが犬みたいに人を咬むとは聞きませんが、なにしろ大きいので体当たりでもされたら、こちらはひとたまりもありません。
側にいるだけで怖いのは怖かったのですが、そのイノシシは、道路でゴミ袋から食べ物を引っ張り出そうとするのに夢中で、こちらの方は眼中にないようでした。
六甲山の麓にはイノシシがよく出るといわれていますので、付近の住人にとっては珍しい光景ではないのですが、私たちが見るのは初めてだったので、しばらく様子を眺めていました。
すると私たちの反対側からも小さな男の子と女の子を連れたお父さんが歩いてきました。その親子にとっても珍しかったらしく、イノシシの観客がさらに増えました。
観客といってもお父さんだけが熱心に見ていて、女の子は「怖い!怖い!」とお兄ちゃんにしがみついていましたが。
ディディエが思いついてデジカメでイノシシの撮影を始めると、お父さんもとてもいい考えだと思ったらしく、カバンをごそごそ探ってデジカメを取り出しました。
ディディエの自転車に乗ったままの適当な撮影の仕方とは違って、お父さんはよい構図を探っているらしく、いろいろな角度を試して何枚も撮っています。
お父さんがいつまでもイノシシから離れようとしないので、お兄ちゃんにつかまりながら女の子は「お父さん、怖い!早く帰ろう!やめて!!」と何度も叫び続けました。
それでもお父さんは納得のいく写真が撮れるまでがんばるつもりのようで、全く聞く耳を持ちません。
女の子の声が夜道に響きわたる中、ディディエと私はお先に失礼して、家に向かうことにしました。

上の写真は、ディディエの撮影したイノシシ
(12:01)