2017年07月

2017年07月29日

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下の画像のリンゴジュースはいろいろ混ざったミックスジュースなのだけれど、紫の方には根菜のビートと胡椒も入ってて、緑の方は、キュウリとアボカドとミントも入ってる。味見してみた方がいいかなあ?でもきっと帰国までに飲み終わらなくて、冷蔵庫に残していったらパピマミに迷惑をかけるなあと思うと、買う勇気が出なかった。
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さて、引き続いて険悪な中でも、ディディエが買い物へ連れて行ってくれると言った。

話し合いを何度かしてみたけれど、何しろお互い自分の思うことを言うばかりで、平行線。何の進展もない。

これ以上同じことを繰り返しても無駄なので、買い物へ向かう車の中では最低限の業務連絡だけで、押し黙ったままだった。ルイだけが、「この道を通るの初めてだね」とかなんやかやと思い付いたことを話しかけてきた。


ショッピングセンターに着いたところでディディエが、
「フランスなんて最悪だし、買いたいものなんか何にもないだろうと思うけどね」と皮肉な調子でいった。

私はますます一層ディディエに呆れてしまって、
「なにそれ?そんなこと一回もいったことないけど?話を作らないで。そんなの思ったこともない」

そういうと私は一人でショッピングセンターの中の子供服の店に向かい、ディディエはルイを買い物カートに乗せて、スーパーへ入っていった。

日本ではあまりないけれど、フランスではよくある巨大なスーパーマーケットなので、買い物に時間がかかる。子供服の買い物はすぐに終わって、私もスーパーに入りディディエたちを探した。


もしかすると「話を作らないで」という私のセリフが効いて、あらゆる場面で自分が話を作り続けていたことに思い至ったのか。それともルイがうまくご機嫌を取ったのか。はたまたフランスの食材を物色するのが楽しすぎたのか。本当に、なぜかわからない。でもスーパーで見つけたディディエの表情からネガティブなオーラが消えていた。普通に笑顔で会話できるようになったのだ。

そしてルイの緊張もかなり解けていて、私も気にしないようにしようとはしていたけど、やっぱりかなり気を使っていたから、子供服を買うときあと20ユーロ欲しかったのを我慢してしまってて、でもかといってディディエにお金を貰ってさっきの店までまた戻るのは面倒だったし、もう1時間ディディエの機嫌が直るのが早かったらなあと、今に至るまで悔しい思いをしている。

仕方ない。



(※ピンズマルシェの商品発送は通常どおり行っております)

(07:29)

2017年07月27日

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適当でいい加減な私とは違って、ルイはいつでも一貫している。
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ディディエがいうには、私がルイを甘やかして怒らないのが諸悪の根源なのだ。そのせいでルイが赤ちゃんのまま成長せず、誰のいうことも聞かないで、好き勝手していると。それどころか確信犯で、大人たちの嫌がるようなことをわざとしている。ルイは小さな王子様になってしまって、私や大人たちが奴隷にされている。私は自業自得にしても、パパやパピマミまで奴隷になっている状況は、理解できない。

私が思うのは、ルイは子どもだからいうことをそれほどきかず、好きなようにしたいだけなのだ。それを叱って大人の思う通りルイが従うようになることに、どれほどの意味があるのかわからない。

嫌なことを嫌だと言って、なぜ怒られなければいけないのだろう?

挨拶も完璧にはできないし、食事中はウロウロするし、お昼寝は大嫌い。だけど、それは命にかかわることではないし、マナーとかはいつかもうちょっとマシになったら、それでいいんじゃないの。怒って怒鳴り散らして、今日その場でできるようにならなくても。とくに環境が変わってしまっている今は。

庭掃除をろくに手伝わなかったこととか、畑の種まきに付き合わなかったこととか、どうして怒るの?どうして大人の望むことを全部やらせようとするの? 一人で遊ぶのがつまらなくて、いつも一番よく付き合ってくれるママの手を引っ張ったら、どうして嫌な顔をするの?

笑って欲しいだけなのに。どうして伝わらないのだろう。



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(09:05)

2017年07月26日

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マミが随分前に小銭入れを貸してくれて、その中にいくつか硬貨を残しておいてくれた。

それから2週間ほど経ち、誰も何もあげないのに、中身が4ユーロほどまでに増えていた。

フランスでは買い物に行くと、大抵、大きな買い物カートを押して中にたくさん買いたいものを入れるけれど、このカートを使用するためには、硬貨を挿入しなければいけない。買い物が終わると硬貨は戻ってくる。最近いつになく積極的にルイはカートの貸し借りを手伝っていて、いつの間にかこの小銭を手に入れていたらしい。その他にも、大人が適当にその辺りに置きっぱなしにしていたお釣りなんかも集めて、だんだん増えていったようだ。

パピは「4ユーロなんて、そんなに少しだけでは、おもちゃは何も買えないね」と言ったけれども見当違いの大間違い。ルイの目標はスーパーに置いてあるバイクに乗ることだったから。去年に乗ったとき、硬貨を一つだけ入れたことを覚えていた。4ユーロもあれば4回乗れる。

ルイは長期的な戦略を立てられる男なのだ。

目標額を十分達成し、満を持して今日、スーパーへ。
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さて、二人で出掛けたスーパーではリラックスしていたルイだけれど、今日は晩ご飯を食べたくないと駄々をこねた。もう食事の用意もできて、みんな揃った食卓であんまり泣くので、いたたまれなくなって2階の寝室へ連れて上がった。

「どうして食べたくないの?」と尋ねると、
「お腹すいてない」の一点張り。

確かにおやつの時間に大きな手作りケーキを食べたから、お腹がすいていなくてもおかしくない、と納得しかけたところで、

「あれ、食べたい」と、日本から持ってきていたかっぱえびせんの袋を指差した。日本の食べ物が恋しくなったら食べようと、ルイのために置いてあったものだ。やっぱりお腹は空いてるのだ。今日の晩ご飯はルイの大好物のパスタだし、どんなときでもパスタを食べたくない日などなかったのに。

「食卓でみんなと食べるのが嫌なの?」
「うん、ご飯、2階で食べよう。ママと。ここで静かに」と急にしゃべりだした。

「食事の時、みんながルイのこと怒るから嫌なの?ママも怒ったね」というと、急に笑顔になって声色を変え「こらーって、怒った」とおどけてみせた。

これは本当じゃない。「こらー」ではなくて、私は「ちゃんと前を向いて座って行儀よく食べなさい」と何度もいった。きっと事実でもって真正面から私を責めるのが嫌なのだろう。

結局、ママもパパもマミもルイのことを怒ってばかりで、楽しくないから食卓で食べたくないのがわかった。パピだけは怒らないと言って、ルイは全く公平だ。

「じゃあママはもう絶対、怒らないって約束する。だから食卓で食べよう」というとやっと同意して、テーブルについたら早速パスタを山盛り食べた。




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(06:00)

2017年07月25日

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ピンクのブタがいた。

おしゃれじゃないと耐えきれない国民性なんだなあ。
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ルイから初めて手紙をもらった。いや、2回目かな。でも前回は、なんでもいいから手紙にしたかっただけで、今回は、書いて伝えたかったものだ。というのも、そのときは一緒に遊んでいる途中で、直接話す方がずっと自然で、それなのにルイは紙をわざわざ探してきて一人ソファに寝転がって書いたのだ。

「まま かなしい るい」とそのメモ用紙には書いてあった。まだ「?」マークが書けないのだけれど、ママがそのとき悲しんでるのかどうか聞きたかったのだ。

かなり悲しそうな顔をしていたらしい、私は。言葉をかけづらかったのだ。それでルイは手紙に託した。

その直前に、ルイがパパに責められているのを側で聞いていた。ママにべったりで赤ちゃんになってしまったとか何とかだったと思う。

フランスに来て、環境が変わって、マミには絶対に逆らえないし、思う通りにならないことが多すぎて、このところ赤ちゃん返りしてしまったルイ。保育園もないから、一日中、私にくっついて歩く。トイレまで。

それがパパには子育ての失敗にうつるらしく、ルイをガミガミ怒る。私は横から何か言いたいけど、ルイを甘やかし過ぎると怒られて、こんな調子では15歳になったら家庭内暴力でひどい目に遭うぞといわれ、それとはまるで反対に、私はパパのようなことをしていたらルイが自信をなくしてしまうのが心配で、いつもより倍ほど褒めて一層甘やかす。

フランスとか日本とか関係あるかないかわからないけれど、何らかの文化摩擦には違いなく、何度も何度も説明しても、どういうわけか埒があかない。こんなことがいつまでも続いたら、私がシングルマザーになる日も遠からずやってくるのではないかと思うと、子育て支援の政策も気になって仕方がない。





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(07:29)

2017年07月24日

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モネも描いた場所
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ノルマンディから戻ったので、近くに住む家族が久し振りに集まった。

中には、去年はいなかったメンバーも。つまり、パピマミの孫の一人が、一緒に住む彼氏を連れてきた。

パピマミには全部で11人の孫がいて、そのうちルイを除くほとんどみんながお年頃。ひ孫も1人いる。

今回、彼氏連れだった女の子は、確か21歳のはず。彼氏は25歳で、学校を終え就職して働き始めたばかり。人懐こい笑顔だったので、確かすでに一回は会ってたんだっけ?と普通に挨拶したら、彼氏の方はちゃんと名前を名乗った。初対面だった。

20前後でみんな、婚約者的な真面目そうな相手を見つけている孫ばかり。5年もしないうちに出産ラッシュもありえる。


フランスでは籍を入れるとかそういうのはかなり後回しで、子育ての補助金とかの都合で結婚することを決めるカップルがいっぱいいる。

日本の少子化はいよいよ深刻だし、今さら「結婚」を後押しするのではなくて、気軽な「出産」と「子育て」の方を実現できたらいいのに。完璧にすてきな相手と巡り合って、盛大な結婚式を挙げてお披露目するなんて、ハードル高すぎだし。それにやりがいのある仕事を犠牲にして出産を決めるっていう、そういう悲壮な考え方もなしにして欲しい。やりがいのある仕事をしながら、やりがいのある子育てもできるよう、なし崩し的に妊娠して、出産を「風邪で欠勤」ぐらいの当たり前さで受け止めて、保育園から大学院まで無償に。そういうところはフランスかぶれでもいいよ、きっと。





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(09:51)